「NISAは始めたけど、次にすべき投資って何だろう?」「株や投資信託だけだと、ちょっと心配かも……」
そう感じているあなたに、今日は「オルタナティブ投資」をご紹介します。
実は、日本の年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も、資産の一部をオルタナティブ投資に配分しています。かつては富裕層や機関投資家だけの世界でしたが、今はスマホひとつで少額から参加できるサービスが続々登場しています。
この記事では、オルタナティブ投資の基本から種類の比較、始め方ステップ、失敗しないためのチェックリストまでを1本にまとめて解説します。
i この記事が想定する読者
- NISAや投資信託は始めたが、次のステップとして何か新しい投資を検討している方
- 「オルタナティブ投資」という言葉を聞いたことはあるが、よくわからない方
- 分散投資をさらに強化したい、インフレ対策をしたいと考えている方
目次
オルタナティブ投資とは?
オルタナティブ投資とは、「株式や債券といった王道(伝統的な投資)とは異なる、新しいタイプの投資」のことです。「代替投資(だいたいとうし)」とも呼ばれます。
一般的には、上場株式や国債以外のほとんどの投資がオルタナティブ投資に分類されます。不動産、金(ゴールド)、未公開株式、暗号資産などがその代表例です。
マネとも中の人日本の年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、運用資産の約5%をオルタナティブ投資に配分しています。
プロが年金運用に取り入れているという事実が、オルタナティブ投資の信頼性の一端を示しています。
普通の投資(株式・債券)と何が違う?
「株式投資とどう違うの?」という疑問は当然です。大きく3つのポイントで比較してみましょう。
違い①
現金化しにくい
(流動性が低い)
株式投資
売りたいときに市場でスぐ売れる
オルタナティブ
不動産など、売却に時間がかかるものが多い
違い②
情報の透明性が
低い傾向がある
株式投資
上場企業は業績を公開する義務がある
オルタナティブ
未公開企業や特定プロジェクトは情報が限られる
違い③
最低投資額が
高め(傾向あり)
株式投資
投資信託は数百円〜、株式も数万円から
オルタナティブ(近年)
クラウドファンディング等で1万円〜参加可能に
かつてオルタナティブ投資は数千万円単位の資金が必要な「富裕層専用」の世界でした。しかし近年、インターネットやフィンテックの進化により、個人でも少額から参加できるサービスが急増しています。
なぜ今、オルタナティブ投資が注目されているのか
個人投資家の間でオルタナティブ投資への関心が高まっています。その理由は主に3つです。
理由①:新しい分散投資の手段として
「卵は一つのカゴに盛るな」という格言を聞いたことはありますか?株だけ、債券だけに集中していると、その市場が暴落したときに大きなダメージを受けます。
オルタナティブ資産は、株式や債券と値動きの相関が低い傾向があります。株が下がっているときでも、不動産や金(ゴールド)は別の動きをすることが多い。これが分散投資の効果をさらに高めます。
例 リーマンショック(2008年)の事例
株式市場が大暴落する中、金(ゴールド)はその後の数年間で価格が大きく上昇しました。このように、「株式市場が危機のとき、強さを発揮しやすい資産」を組み合わせることが、分散投資の本質です。
理由②:インフレ対策になる
最近、食品や光熱費など、さまざまなものが値上がりしていますよね。これは「お金の価値が下がっている」=インフレの状態です。
銀行の預金はインフレに弱く、物価が上がってもお金の額は変わりません。一方で、不動産の家賃や金(ゴールド)のような「モノ」の価値は、物価が上がるにつれて一緒に上がりやすい傾向があります。インフレから資産を守る手段のひとつとして、オルタナティブ投資が注目されています。
理由③:個人でも参加しやすくなってきた
以前は富裕層や機関投資家だけが参加できた世界が、ITの進化によって個人にも開放されてきました。
少額から参加できる手段(例)
主な6種類をわかりやすく解説
オルタナティブ投資の世界は広く、アートや高級ワインなども含まれますが、ここでは比較的ポピュラーな6種類をご紹介します。
① プライベート・エクイティ(未公開株式)
② ヘッジファンド
③ 不動産投資
④ コモディティ(商品)投資
⑤ インフラ資産
⑥ 暗号資産(仮想通貨)
【早わかり比較表】あなたに合うのはどれ?
6種類を主要な観点で比較しました。スマホでご覧の方は横スクロールでご確認ください。
| 種類 | 期待リターン | リスク | 流動性 | 最低投資額 | こんな人に |
|---|---|---|---|---|---|
| プライベート・エクイティ | ★★★★★ | 高 | 低 | 数万円〜 (CF経由) |
大きなリターンを夢見たい人 |
| ヘッジファンド | ★★★★ | 中〜高 | 低〜中 | 数十万〜 (ファンドによる) |
下落相場でも守りたい人 |
| 不動産 | ★★★ | 中 | 低〜中 | 1万円〜 (CF経由) |
安定した家賃収入が欲しい人 |
| コモディティ(金) | ★★ | 中 | 高 | 数千円〜 (金ETF) |
インフレ・危機対策をしたい人 |
| インフラ | ★★ | 低〜中 | 低 | 数万円〜 (ファンド経由) |
超長期で安定収入が欲しい人 |
| 暗号資産 | ★★★★★ | 非常に高 | 高 | 100円〜 | ハイリスク・ハイリターンを承知で挑戦したい人 |
※CF=クラウドファンディング。上記は概括的な目安であり、個々のサービス・ファンドにより異なります。



「どれが良い・悪い」ではなく、あなたの目的・リスク許容度・投資期間に合わせて選ぶことが何より大切です。
安定した収入が欲しいなら不動産・インフラ、インフレ対策なら金(コモディティ)、大きなリターンを狙いたいならPE・暗号資産など、まずは「なんのために投資するか」を明確にしましょう。
失敗しない!始め方5ステップ
いきなり飛び込むのではなく、しっかり準備してから始めるのが成功のコツです。
1
まず自分を知る——ポートフォリオを確認しよう
最初の仕事は、自分の資産全体を把握することです。生活を守るお金(生活防衛資金)、手堅く守るお金(預貯金・国債)、攻めて増やすお金(株式・投信)——この三層構造を確認しましょう。
オルタナティブ投資はあくまで「余剰資金」で。GPIFでさえオルタナへの配分は全体の5%が上限です。まずは資産全体の5%以内を目安に考えましょう。
2
興味ある分野をリサーチする
「安定収入の不動産に惹かれる」「インフレ対策として金を持ちたい」「未来の上場企業を応援したい」——心から「面白そう!」と思える分野を見つけることが、学び続けるモチベーションになります。まずはその分野の入門書1冊やニュースを追うところから始めましょう。
3
少額サービスで「お試し」から始める
昔と違い、今は個人が少額からオルタナティブ投資を体験できるサービスが豊富に揃っています。代表例として:
- 不動産クラウドファンディング(例:ALTERNA〈オルタナ〉)——1万円〜大型不動産に投資
- クロスオーバー型投資信託(例:ひふみクロスオーバーPRO)——100円〜未公開株に間接投資
- 金ETF——証券口座から数千円で購入可能
4
いざ、初投資!——最初は数万円程度から
計画が整ったら、いよいよオルタナティブ投資デビューです。実際に投資してみると、値動きに対する自分の心の動き(「下がるとこんなに不安になるんだ」「値動きがなくて意外と向いているかも」)がリアルにわかります。これは本を読むだけでは得られない経験です。
5
定期的に見直す——「ほったらかしNG」「一喜一憂もNG」
毎日アプリを見て一喜一憂する必要はありません。年に数回、運用レポートを読んだり、関連ニュースをチェックしたりして「なぜ動いたのか」を考える習慣をつけましょう。定期的な見直しで、投資眼が育ちます。
投資前に必ず確認!5つのチェックリスト
オルタナティブ投資は、正しく理解して取り組めば有効な選択肢になります。しかし、リスクもあります。投資ボタンを押す前に、必ず自分に問いかけてください。
まとめ:「まずは小さく、試してみる」
オルタナティブ投資は、株式や債券などの伝統的な投資と値動きの相関が低い傾向があり、分散投資をさらに強化したい方・インフレから資産を守りたい方にとって、有効な選択肢のひとつです。
かつては富裕層専用の世界でしたが、今は1万円・100円から始められる環境が整っています。ただし、リスクについてはしっかり把握した上で取り組むことが大前提です。
この記事のまとめ
- 1 オルタナティブ投資とは株・債券以外の新しい投資の選択肢。不動産・コモディティ・未公開株・暗号資産などが代表例。
- 2 流動性が低い・情報が少ない・最低額が高めという特徴があるが、少額サービスの普及で個人でも参加しやすくなってきた。
- 3 分散投資の強化・インフレ対策・個人参加の門戸が広がったことから、今注目されている。
- 4 種類によってリスク・リターン・流動性が大きく異なる。自分の目的とリスク許容度に合わせて選ぶことが最重要。
- 5 始める前に5つのチェックリストを必ず確認。余剰資金・商品理解・サービスの信頼性・バランスが大切。
「まずは小さく、試してみる。」——この心がけが、オルタナティブ投資をうまく取り入れるためのいちばんの近道です。
マネともでは、各種オルタナティブ投資サービスの詳細レビューや取材記事も掲載しています。「具体的にどのサービスがいいの?」という方は、ぜひ関連記事もあわせてご覧ください。
免責事項
当記事は投資に関連する一般的な情報提供を目的としており、取引の勧誘を目的としたものではありません。情報の品質管理に努めておりますが、その正確性や完全性を保証するものではありません。投資される際はご自身の判断と責任で行っていただきますようお願いいたします。




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