「アクティブファンドを検討しているが、何を基準に選べばいいか分からない」——投資信託の世界では、こういった声をよく聞きます。
この記事で取り上げるアクティブ元年・日本株ファンドは、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が運用する、日本株に特化したアクティブファンドです。
設定来(2019年〜)の累積リターンは+265.25%(2026年3月末時点)。ただし、過去の実績が将来を保証するものではありません。この記事では、数字の背景にある運用の考え方・特徴・注意点を含めて、「自分に合うかどうか」を判断するための情報を整理します。
- アクティブ元年・日本株ファンドの概要と運用スタイル
- 2026年3月末時点の最新運用実績
- このファンドの特徴・メリット・注意点
- 購入できる証券会社と口座開設の流れ
- このファンドが向いている人・向いていない人
1. アクティブ元年・日本株ファンドとは|基本情報と運用の考え方

アクティブ元年・日本株ファンドは、三井住友DSアセットマネジメント株式会社が2019年2月に設定した、国内株式に投資するアクティブファンドです。
最大の特徴は、「社会に付加価値を提供できるいい企業」に絞って投資するという明確な投資哲学と、実際に企業へ足を運ぶ徹底したリサーチにあります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 運用会社 | 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 |
| ファンド分類 | アクティブファンド(国内株式) |
| 運用開始 | 2019年2月5日 |
| 信託報酬(年率) | 1.078% |
| 信託財産留保額(解約時) | 基準価額×0.15% |
| NISA対応 | 成長投資枠(つみたて投資枠は対象外) |
| 運用体制 | 古賀直樹氏(FM)を中心とした5名体制 |
| 最低投資金額 | 1,000円〜(証券会社による) |
2. 最新の運用実績|2026年3月末時点のデータ
アクティブ元年・日本株ファンドの最新運用データをまとめます。なお、過去の運用実績は将来の成果を保証するものではありません。参考データとしてご確認ください。
基準価額
36,525円
(2026/3/27)
純資産総額
約28億円
1年騰落率
+34.71%
3年騰落率
+85.23%
設定来騰落率
+265.25%
※騰落率は税引前分配金再投資ベース(設定:2019/2/5)。信託報酬:年率1.078%。NISA成長投資枠対象。過去実績は将来を保証しません。
上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証するものではありません。アクティブファンドは市場環境や銘柄選択によって大きく変動します。日本株は為替の影響を受けないため値動きが分かりやすい一方、個別銘柄の集中度によっては相場全体以上に下落する局面もあります。数字だけでなく、運用の考え方を理解したうえで判断することが大切です。
3. このファンドの4つの特徴
アクティブ元年・日本株ファンドには、他のアクティブファンドと比べたときに際立つ特徴がいくつかあります。投資を検討するうえで、これらを理解しておくことが大切です。
財務データだけで判断するのではなく、経営者やIR担当者への直接取材を通じて「企業の本質」を見極めます。社会に付加価値を提供できる企業かどうかを、数字には現れない視点で評価するのがこのファンド最大の特徴です。運用チームはこれまでに数千社以上の企業を訪問・取材しており、そのデータベースが銘柄選定の土台となっています。
純資産残高が大きなファンドでは、中小型株を一定規模以上保有するのが難しくなります。アクティブ元年・日本株ファンドは規模がコンパクトなため、将来性が高いと判断した中小型株にも機動的に投資できます。インデックスではカバーしきれない成長企業へのアクセスが強みです。

多くのアクティブファンドは運用担当者を非公開にしていますが、このファンドは古賀直樹氏を筆頭とする5名のチーム体制を明示しています。「誰が・どんな考えで運用しているか」を知ることは、下落相場でも保有を継続するための心理的な支えになります。
かつては三井住友DSアセットマネジメントの直販のみでしたが、2025年6月以降、SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券など主要ネット証券でも取扱が開始されました。既存のNISA口座からの購入が可能になり、利便性が大きく向上しています。
マネとも編集部では、古賀直樹氏に直接取材を行っています。運用哲学の背景はインタビュー記事もあわせてご参照ください。

4. このファンドに投資するメリット
長期投資において最も難しいのは、下落局面で「売らずに持ち続けること」です。ファンドマネージャーの投資哲学や実績を知って投資しているかどうかは、この局面での判断に大きく影響します。古賀直樹氏のチームが「何を考えてどう動くか」を事前に知っておくことで、自分の判断に一貫性が生まれやすくなります。
日経平均やTOPIXに連動するインデックスファンドは、時価総額の大きな銘柄が中心になります。アクティブ元年・日本株ファンドは規模が小さいぶん、将来性の高い中小型株にも機動的に投資できます。市場全体の指数では捉えられない日本の成長企業の恩恵を受けやすいのが特徴です。
2025年6月以降、SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券などの主要ネット証券でも取扱が始まりました。すでにNISA口座を持っている方は口座を新規開設せずに積立を開始できるため、始めやすさが大きく向上しています。
5. 正直に伝えるデメリット・注意点
このファンドにもデメリットや注意すべき点はあります。投資前に把握しておきましょう。
解約時に基準価額の0.15%が信託財産留保額として差し引かれます。これは解約する投資家が運用コストを負担する仕組みで、長期保有を前提にしているファンドの設計です。短期で売買するほど不利になります。
信託報酬は年率1.078%です。eMAXIS Slim全世界株式など低コストインデックスファンドの0.05〜0.1%と比べると大きな差があります。アクティブ運用のコストを払ってでも指数を上回るリターンを期待できるかどうかは不確実であり、この点を了解したうえで判断することが重要です。
現在の純資産総額は約28億円(2026年3月末時点)。今後、規模が大きくなると中小型株への機動的な投資がしにくくなる可能性があります。このファンドの強みは「小回りが利くこと」にあるため、規模拡大は強みが薄れるリスクでもあります。
NISAの成長投資枠(年240万円まで)には対応していますが、つみたて投資枠には非対応です。つみたて投資枠のみ使いたい方は注意してください。成長投資枠内での積立設定は可能です。
6. このファンドが向いている人・向いていない人
このファンドは「良いか悪いか」ではなく、「自分の投資観に合っているかどうか」で判断するのが大切です。
こんな方に向いている
- インデックスでは取れない日本の中小型株の成長に期待したい方
- ファンドマネージャーの顔が見えるファンドに安心感を感じる方
- アクティブ運用のコストを払う価値があると納得している方
- すでにインデックスをコアに持っており、サテライト投資を検討している方
- 長期(5年以上)での保有を前提にしている方
向いていない可能性がある方
- コストを極力抑えたい方(インデックス中心が合理的)
- つみたて投資枠でNISAを完結させたい方
- 短期で売買することを想定している方
- まだ投資を始めたばかりで「最初の1本」を探している方
マネとも中の人投資信託を選ぶとき、「将来の利益」だけを基準にすると判断が難しくなります。「この運用方針に納得して長く持ち続けられるか」という視点が、アクティブファンド選びで最も大切なことだと感じています。
7. 購入方法・取扱証券会社
2025年6月以降の取扱拡大により、主要ネット証券で購入・積立が可能になりました。取扱状況やNISA対応は変更になる場合があるため、最新情報は各証券会社の公式サイトでご確認ください。
| 購入窓口 | NISA(成長投資枠) | 備考 |
|---|---|---|
| SBI証券 | ✓ | 積立サービスあり |
| 楽天証券 | ✓ | 楽天ポイント利用可 |
| マネックス証券 | ✓ | |
| 松井証券 | ✓ | |
| 三菱UFJ eスマート証券 | ✓ | |
| 三井住友DS直販(投信直販ネット) | ✓ | 運用会社直販。セミナー参加も可能 |
取扱状況・NISA対応・積立条件は変更になる場合があります。最新情報は各証券会社・三井住友DSアセットマネジメントの公式サイトでご確認ください。NISAは成長投資枠のみ対応で、つみたて投資枠は対象外です。
8. よくある質問
- SBI証券のNISA口座で積立できますか?
-
はい、できます。2025年6月以降、SBI証券・楽天証券・マネックス証券・松井証券などの主要ネット証券での取扱が開始されています。ただし、対応するのはNISA成長投資枠のみで、つみたて投資枠は対象外です。最新の積立設定については各証券会社の公式サイトでご確認ください。
- インデックスファンドと比べてどちらが良いですか?
-
どちらが「良い」かは、投資目的やリスク許容度によって異なります。インデックスファンドは低コストで市場平均に連動することを目指し、長期データでは多くのアクティブファンドを上回る実績があります。アクティブ元年・日本株ファンドは、プロのリサーチと中小型株の成長を取り込む可能性がある一方、信託報酬が高く、将来の超過リターンは保証されません。「まずインデックスで土台を作り、余力があればアクティブファンドを加える」という考え方も選択肢のひとつです。
- 解約手数料(信託財産留保額)はなぜかかるのですか?
-
信託財産留保額は、解約に伴う運用コストを解約する投資家が負担するための仕組みです。基準価額の0.15%が差し引かれます。この設計は長期保有を前提とした投資家を保護する意図があります。短期での売買を繰り返す場合、コストが積み重なるため注意が必要です。
- 純資産総額が少ないと繰上償還のリスクはありますか?
-
一般的に純資産が極端に小さいファンドは繰上償還(早期終了)リスクが高まります。アクティブ元年・日本株ファンドは現在約28億円(2026年3月末)で、設定以来安定した運用が続いています。ただし、今後の資金流出が続く場合はリスクとして認識しておく必要があります。定期的に純資産の推移を確認することをおすすめします。
- セミナーには誰でも参加できますか?
-
三井住友DSアセットマネジメントでは、投資家向けのセミナーを定期的に開催しています。未保有の方も参加できる場合があります。直販口座保有者向けの案内メールや公式サイトから最新情報をご確認ください。ファンドマネージャーと直接交流できる貴重な機会でもあります。
【まとめ】アクティブ元年・日本株ファンドを選ぶかどうかを判断するために
- 「企業取材×中小型株×顔が見える運用」が特徴の日本株アクティブファンド。設定来+265.25%(2026年3月末)の運用実績があるが、将来を保証するものではない。
- 2025年6月以降、SBI証券・楽天証券など主要ネット証券での取扱が開始。既存のNISA成長投資枠での購入・積立が可能になった。
- 信託報酬は年率1.078%で、低コストインデックスとの比較では割高。コストに見合うアクティブ運用の付加価値を自分なりに納得できるかどうかが判断のポイント。
- 解約時には信託財産留保額(0.15%)が発生。長期保有が前提のファンドであり、短期売買には向かない。
- 「インデックスをコアに、アクティブはサテライトで少額加える」という組み合わせ方も有効な選択肢。最初の1本を探している初心者には向かない可能性が高い。



「このファンドが良いか悪いか」ではなく、「自分のポートフォリオの中でこのファンドに果たしてほしい役割は何か」を整理してから判断するのが、後悔を減らす投資判断につながると思います。
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